理想の物件としてマンション購入するも…

投稿者: | 2018年5月29日

知人夫婦(30代前半、子どもなし)の体験談です。

その夫婦は数年前、小さな新築マンションを購入しました。電車の駅のすぐそばで、にぎやかな繁華街が近い地区です。

旦那さんは車で、奥さんは電車でふた駅先の会社へ通勤しているため、交通の便の都合がいいというのが購入の決め手になりました。当初は、理想の物件と感じられたのです。ところがしばらくして、奥さんが「太ってしまった」「夜よく眠れない」と悩むようになりました。

ダイエットのため、運動の苦手な奥さんはおそるおそるウォーキングを始めました。会社へ行くのに30分ほど歩いてみた所、「何だ、けっこう歩けるものね」と気が変わり、徒歩通勤が普通になりました。よく見れば、電車で行く道のりは遠回りで、実は歩いた方が距離は近かったのです。雨の日以外、来る日も来る日も歩き続けた奥さんはすっかりスリムになりましたが、寝不足は相変わらずです。

その原因は、周辺繁華街の騒音でした。住宅ローンはたっぷり残っているし、これ以上防音工事を施す経済的な余裕は夫婦にはありません。奥さんにとってこの物件購入は「失敗だった」と言います。本当はもう少し静かな環境の、宇都宮市郊外の戸建てやマンションへ住み替えたいのですが、自分が主張し頭金を払って購入した手前、なかなか旦那さんには言い出せず悩んでいます。

土地物件を「便利さ」「交通の便のよさ」で選んで購入する人は多いと思いますが、生活スタイルの変化に合わせて当初のニーズとずれてくる場合も少なからずあると思えます。なかなか判断しにくい問題ですが、できる限り家族間での話し合いを多く持ち、解決に向けて前向きに対処したいところです。